<西武8-2日本ハム>◇9日◇西武ドーム
西武涌井秀章投手(23)が、日本ハム・ダルビッシュに並ぶハーラー、トップタイの10勝目で、プロ通算50勝に達した。日本ハム戦に先発し、8回145球9安打されながらも2失点に抑えた。11三振も奪い今季107奪三振で、こちらもライバルのダルビッシュに並んだ。中村剛也内野手(25)が3戦連発の29号を放つなど、打線は18安打と爆発、西武は6連勝でいよいよ調子を上げてきた。
ライバルに肩を並べた涌井が、少しだけ満足そうな表情を浮かべた。チームに6連勝をもたらした節目の50勝目は、日本ハム・ダルビッシュのハーラートップ10勝に追いついた。「ずっとダルに並べなかったので、昨日黒星をつけてくれた投手陣や野手陣に感謝しています」と、おぜん立てしてくれたチームメートへの感謝を真っ先に口にした。
調子は最悪だった。制球が定まらず、ボール先行で直球はシュート回転し、2回まで5安打を許した。苦しい時こそ、原点にかえって外角直球を中心に組み立てた。「外角低めに投げられさえすれば、大けがはしない」。渡辺監督から耳にたこができるほど言われた言葉を胸に、再三のピンチも最少失点で食い止めた。なんとか持ち直しての8回9安打2失点は、エースの意地だった。
11三振を奪い、勝ち星だけでなく、107奪三振でもダルビッシュに並んだ。降板後は「三振があと1個足りなかった」と計算違いしていたが、自分の投球を取り戻すのに集中していたからこそ。高校時代から競い合うダルビッシュへのライバル意識が、今年は特に強い。三振の数などの記録は、常にダルビッシュとの差を携帯でチェックして気にかけている。今年4月に直接対決で投げ負け、先にプロ50勝を献上した苦い思い出が、負けず嫌いの性格にさらに拍車をかけた。
145球と球数が増えて完投は逃したが、高卒2年目から4年連続2ケタ勝利をマークした。渡辺監督は「年間2ケタを勝ち続けるのは難しいこと。ケガなくローテを守っている」とタフネスぶりをたたえた。涌井は50勝目を「遅いという感じ。本当は昨年達成しないといけなかった」と白い歯を見せなかった。ダルビッシュを追い抜き、2年ぶり最多勝をつかむまで、まだ満足できない。【柴田猛夫】
[2009年7月10日8時0分
紙面から]ソーシャルブックマーク



