<日本ハム3-1ロッテ>◇13日◇札幌ドーム

 日本ハムの守護神武田久投手(30)が、リーグ単独トップの30セーブに到達した。13日のロッテ戦、2点リードの9回に登板。味方の失策などで2死一、三塁のピンチを迎えたが、無失点に抑え、チームの連敗ストップに貢献した。日本ハムで30セーブ以上をマークしたのは江夏豊、M・中村(現巨人)に次いで3人目。ストッパー転向1年目で球団の歴史に名を連ねた。

 通過点でも、特別な節目になった。守護神が、嫌なムードを鉄腕で断ち切った。2点リードの9回。武田久が、復活の熱投を見せたダルビッシュからバトンを受ける。先頭打者を失策で許すが、救援陣の大黒柱も揺らがない。2死一、三塁のピンチを招きながら、今江を遊ゴロ。リーグ単独トップとなる30セーブへと到達した。

 無欲でマウンドを守ってきた積み重ねが、数字につながった。「いつも全力で投げて、それでセーブがついてくれたらいい」。シーズン30セーブは、球団では江夏、巨人M・中村以来となる3人目。そのM・中村が抜けた大役を任され、1年目で穴を埋めてあまりある結果を出した。「正直、うれしいですけれど、今は大事な時期ですから」と流したが、球団史を彩った。

 任された持ち場を守り抜く責任感が、支えだ。06年から3年間、セットアッパーの座を保持。昨季まで3年連続60試合以上登板。疲労蓄積などで好不調の波にさらされながら、信頼を積み上げてきた。「安打は打たれてもゼロに抑えることが大事」が、終盤の大役を遂げるためのポリシー。今季は47試合目の登板で安打を許していないのは、半数以下の19試合。圧倒的な力ではなく、粘り強く、局面に集中し、新しい役割をまっとうしてきた。

 今季は投球スタイルも変化。カーブの割合を増やすなど緩急を意識し、持ち前の制球の精度にも、さらにこだわった。対戦慣れしてきた相手打者への対応、年齢などによる球威の変化などを客観的に見つめ直し、自分自身を進化させてきた。昨季、疲労を蓄積させないよう、高圧酸素治療器を自費で購入。体のケアにも細心の注意を払い、ブルペンに君臨してきた。「優勝争いができていてモチベーションが上がる。意気に感じて1試合、1試合やっていく」。至福のゴールを目指し、武田久はまたマウンドへ向かう。【高山通史】

 [2009年9月14日10時14分

 紙面から]ソーシャルブックマーク