右肩リハビリ中のソフトバンク斉藤和巳投手(31)が21日、来季開幕での復帰にこだわらない方針を示した。昨季に続いて今季も実戦登板はならず、現在はキャッチボールも一時中断している状態だ。それでも完全復活を目指して、あえて目標の時期を定めることなく、慎重に調整を進めていく考えを明かした。通算79勝を挙げる右腕が復帰へ向け、我慢の時間が続く。

 焦る気持ちを抑え込み、斉藤が悲壮な覚悟を示した。西戸崎室内練習場で黙々と汗を流した帰り際だった。「来季の開幕をメドに調整するのか」という問いに、厳しいまなざしで「そう言える立場じゃない」と首を振った。開幕には固執しない。03、06年と2度の沢村賞に輝いた右腕は、安易に「開幕を目指す」とは口にしなかった。

 胸中にはもちろん、もどかしさもある。最後に実戦のマウンドに立ったのは07年10月8日(クライマックスシリーズ第1ステージ、ロッテ戦)。昨年1月に右肩を手術して以降、昨季に続いて今季も実戦復帰はならなかった。今季は断続的にブルペン投球もできるまでに回復を見せていたが、状態は一進一退。今月に入ってからは「投げられる状態じゃない」とキャッチボールも一時中断している。「(復帰の)時期を決めないとか、のんきなことは言ってられんけど…」と、苦しい胸の内ものぞかせた。

 あくまで目指すのは完全復活だ。4年間務めた選手会長を今季限りで川崎に譲り、自身の調整に専念できる環境が整う。今後については「まだ球団やコーチと話をしていない」と話したが、秋季キャンプにも参加せず福岡に残ってリハビリを続ける見通しだ。球団側も笠井オーナー代行が「復帰に向けて(来季も)全面的にバックアップしたい」と引き続き協力を約束している。「1年1年が勝負やと思ってる」と斉藤。不退転の決意を胸に、復活のマウンドへの道を1歩ずつ進んでいく。

 [2009年10月22日10時36分

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