巨人内海哲也投手(27)が、新球カットボールを秘密兵器に指揮官の指令に応える。11月30日、中畑清氏主催のチャリティーゴルフコンペに参加した原監督が、先発投手について「日本人の生え抜きで、少なくとも15勝、20勝の可能性を持った人を選びたい」と明言。内海は「僕もそのつもりです。そのための準備はしていますから。秘策?

 カットボールです」と明かした。

 ヒントを与えてくれたのは原監督だった。「新しい球種を覚えたらどうだ?」と声を掛けられた。「今年10勝できなくて、何か変えなきゃいけないなと。すぐに(カットボールを)やってみようと思った」と決断した。直球は140キロ台中盤で、スライダーとチェンジアップは120キロ台。130キロ台のカットボールが加われば、投球の幅が広がる。

 今季終盤に先輩の高橋尚(巨人からFA)がカットボールを習得。新球を武器にシーズン5連勝でフィニッシュした。球種、投球スタイルも酷似するだけに「尚さんもそうですけど、いろいろな方のアドバイスを参考にしていきたい」と貪欲(どんよく)だ。習得へ向け、すでにキャッチボールで試投済み。「感覚が難しいですね。オフに投げ込んで体に覚えさせていきたい」と根気強く練習に励む。

 原点の直球にも磨きをかける。「僕の投球の基本は真っすぐ。それがあってこそ、変化球が生きてくると思う」。すでに下半身強化のために、ランニング中心のメニューを消化。“ニュー内海”が監督の期待に結果で応え、巨人投手陣の中核を担う。【久保賢吾】

 [2009年12月1日8時32分

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