日本ハムの野手構成が来季、36年ぶり「純国産布陣」の可能性があることが12日、分かった。今季まで2年間在籍のスレッジは契約交渉が難航しており、退団が濃厚。穴を埋めたい意向はあるが、投手補強を最優先するため、大砲獲得の見送りを検討している。中田ら若手で補えるとの見込みもあり、日本ハム球団元年の74年以来の助っ人野手不在で臨むことを視野に入れた。

 来季の日本ハムに、36年ぶり外国人野手不在の可能性が出てきた。

 米インディアナ州で行われていた、来季へ向けた移籍市場のウインターミーティングに、アル・ハーグシャイマー駐米スカウトディレクター(55)とマット・ウインタース同スカウト(49)と球団の渉外担当者が現地合流、出席した。動向を探ったターゲットは、今季も手薄だった先発投手。すでに入団決定の元阪神バディ・カーライル投手(31=ブレーブス)に続く、補強が現状での一番の最優先事項だ。

 若手野手に有望な選手が多い事情、また限りある補強資金面を考慮して、助っ人野手は二の次になる。球団幹部も「まずは投手を探している」と実情を説明。今季は本来が6人固定が望ましいとされる先発陣を、チーム状況に応じて7、8人で回す変則的な起用法で乗り切っただけに、カーライルを含め、核になり得る助っ人投手をいかに開幕へ整えられるかが、来季のカギとみている。

 今季途中で解雇したヒメネスのように、春季キャンプでのテスト入団、また開幕直前で外国人野手を獲得する可能性も残っているが、現時点では強い関心を示している候補はいない。空いたポジションに中田、陽ら次代の主力候補を据え、成長を促すという青写真もある。12球団トップのチーム打率2割7分8厘で、2年ぶりのリーグ制覇を遂げた今季の打線が、プチ・リニューアルされることになりそうだ。

 [2009年12月13日10時19分

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