日本ハムが24日、ゴン中山“獲得”の検討を始めた。元日本代表FW中山雅史(42)のコンサドーレ札幌入団決定から一夜明けたこの日、球団がコラボレーションを熱望した。豊富な実績、経験を若手へ伝授してもらうための「講師」の要請など、共闘して北海道スポーツ界の盛り上げを狙っていく。

 日本ハムが敏感に反応し、タッグ実現への第1歩を切った。中山の札幌入団発表を受け、球団関係者は「サッカー界で実績を残されたすごい選手。可能であれば、かかわりを持てたら」と話した。同じ札幌ドームが本拠地、球団とクラブが共通チケットを発売するなど、少なからず縁があるだけに、夢は膨らむ。

 具体策を煮詰めるのは今後も、まずは対外的ではなく、チーム内の活性化へ向け、一役買ってもらう案が浮上した。球団関係者は「若手への教育をしてもらうとか、いろいろとアドバイスをもらえると思う」と話した。選手寿命が短いとされるサッカー界では異彩を放つ42歳のベテランだけに、その価値に着目した。

 日本代表での戦いなど歴戦を体験している大物。特に若手選手には長くプロで現役を続ける秘訣(ひけつ)など、競技は違っても参考になる点は多い。約1カ月に1度のペースで、各界から講師を招いて2軍選手への講習を行うなど力を入れている選手教育の、「生きた教材」にもなりそう。雪国らしい人情味あふれる計画が実現すれば、北海道のスポーツ界は熱くなる。【高山通史】

 [2009年12月25日10時35分

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