<広島9-8ロッテ>◇7日◇広島・福山市民

 野村カープが初のサヨナラ勝ちだ。ロッテに先制を許したが、一発攻勢で対抗。新戦力のフィオ外野手(26=オリオールズ)の1号2ラン、広瀬の1号3ラン、小窪の1号ソロに続き、同点の9回裏に喜田剛内野手(30)がチーム4発目となる1号サヨナラソロアーチを右中間席にたたき込んだ。オープン戦チーム最多得点をマークし、開幕に勢いをつけた。

 きれいな放物線が、広島ファンの待つ福山市民球場のスタンドに着弾したのを確認すると、喜田は思わずガッツポーズした。8-8の9回裏、先頭打者で、ロッテ6番手内の外角ストレートを右中間へ持って行った。「外角のまっすぐに絞り、踏み込んでいった。一発で仕留められた」と、してやったりの表情。オープン戦とはいえ、6試合目で初のサヨナラ勝ち。勝利に貢献した喜田は「とにかく必死。必死さが伝わったでしょ?」と笑った。

 レギュラーには届いていない。一塁や外野で、喜田は岩本らと出場機会を争っており、少ないチャンスをものにすることが必要だ。「打てないともう次は回ってこないかも知れない。代打起用が多くなるなら、なおさら一発で仕留めないと」という危機感を、見事に結果に結びつけた。

 喜田だけではない。6回には外野の一角を狙う広瀬が代打で同点3ラン。「積極的にいけました。疲れはあるけど頑張らないと」と言えば、続く小窪も中堅右へ一時は勝ち越しとなるソロアーチ。小窪も遊撃では梵の控えという存在で、この日は二塁で先発出場。本塁打を含む3安打でアピールし「チャンスは多くないですが、与えられたときにやるだけです」と表情を引き締めた。

 そんな“控え組”を奮起させたのは、新戦力の助っ人フィオだった。4点を追う3回、ロッテ先発のサブマリン渡辺俊から、外角のスライダーをライトスタンドへ来日初の2ランアーチ。「気持ち良かったね。1本出てうれしいよ。これを機に勢いをつけてやりたい」と笑った。シュアな打撃が持ち味だが、ツボにはまれば1発もあるところを披露してゴキゲンだ。これでオープン戦出場5試合で打率5割、出塁率6割6分7厘と絶好調だ。

 フィオには発奮材料があった。1月に結婚したアシュレー夫人(26)が3日に来日。広島で新婚生活を始めた。「妻も日本での生活になじもうとしていて安心したよ。今晩は2人で食事しようと思う。食べるなら?

 焼き肉かメキシコ料理だね!」。4日には「めん類の食べ過ぎ」で胃腸炎になったが、回復。新妻のバックアップも受け5番打者としての期待に応えた。

 新戦力、控え組が4本塁打してのサヨナラ劇に、野村監督も満足げだ。「小窪らはさすが。出番への準備ができていた。フィオもボールの見逃し方がいいし、状態はとてもいい。(打線は)少しいい音がし始めた感じですね」。オープン戦4連勝に、確かな手応えをつかんだ。【高垣

 誠】

 [2010年3月8日10時47分

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