<巨人10-4広島>◇23日◇東京ドーム

 広島東出輝裕内野手(29)が、実に5年ぶりの本塁打を放った。2点を追う3回、先頭打者で巨人東野からライトスタンドへ運んだ。05年7月17日の阪神戦で安藤から打って以来、1741日ぶりの1発。昨年引退した赤星憲広氏(阪神)の2528打席に次いで、2393打席連続本塁打なしのプロ野球2位の記録にも終止符を打った。

 ライトスタンドへ向かって伸びる放物線を見るのは、久しぶりだった。2点を追う3回、先頭打者で打席に入った東出は「甘い球なら初球から打って行こう」と待ちかまえていた。そこへ、巨人東野のスライダーが甘く入ってきた。鋭いスイングでとらえた打球は、一直線に右翼席へ飛び込んだ。今季100打席目で放った1号ソロが、05年7月17日の阪神戦で安藤から打って以来、実に5年ぶりの本塁打だった。この間、2393打席本塁打から遠ざかったが、これは赤星氏の持つ日本記録2528打席に次ぐ、プロ野球第2位の記録。その記録に終止符を打ち、反撃ののろしをあげた。

 リードオフマンのプロ通算12本目の1発で勢いづいた打線は、4回に追いつき、6回に突き放されても8回に代打嶋の2ランで1点差に迫った。だが、その裏に救援陣が打ち込まれて5失点。記録的本塁打の試合を、勝利では飾れなかった。東出は「(久々の本塁打でも)負けたら一緒ですよ」と悔しげにつぶやき「(本塁打は)もう引退するまで出ないんじゃないですか」と自嘲(じちょう)気味に話した。

 打撃の調子も決して良くはない。ここまで打率は2割6分4厘で、08年には3割1分を打った実力者としては物足りない。

 だが、東出は不振脱出のために好調時の打撃を収めたビデオを見ることはない。2、3年前から見るのを止め、それよりも納得するまで打ち込み、振り込むことで打撃の感触を取り戻すようにしている。それを繰り返すうち「実戦の中で、たった1度のスイングで、感触をつかめることがあるんです」という。

 この日も、7回に詰まりながら左前へ落とした。「詰まっても内野の頭を越せれば。悪いときだと内野ゴロになりますから」と復調の手応えも少しだけつかんだ。巨人にはこれで4連敗となったが、リベンジする機会はたっぷりある。本塁打なしの長いトンネルを抜けた背番号2が、バットでチームをけん引する。【高垣

 誠】

 [2010年4月24日12時4分

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