<楽天3-0日本ハム>◇24日◇Kスタ宮城

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)の夢が散った。開幕戦から続けてきた連続2ケタ奪三振記録が5試合でストップした。8回3失点完投と力投したが6三振で、91年野茂(近鉄)に並ぶプロ野球記録の6試合連続はならなかった。楽天岩隈との緊迫した投げ合いは、完封した相手に軍配。今季2敗目を喫し、自身の連勝も3で止まった。低迷が続くチームも救えず、両リーグ最速20敗に到達し、借金は今季最多の13。記録への挑戦は、不完全燃焼で終わった。

 すがすがしく、野望に終わりを告げた。岩隈と至極の投げ合いで、敗れた。ダルビッシュの敗戦の弁は、歯切れ良かった。「なかなかめったにないことなので、楽しもうと思って投げたけれど、負けました」。今季2度目の完投、8回135球の力投は報われなかったが、潔かった。「その(三振の)呪縛(じゅばく)から解けたので、次からは抑える投球をしたい」。

 1つの区切りを迎えた。野茂氏が持つプロ野球記録に王手をかけたマウンド。必勝を託されたエースの使命に、おまけでついた記録への挑戦。いつもと違う雑音も受け止めていた。「野茂さんに並ぶチャンスだったので…。いい風にも思っていたけれど、嫌という気持ちもあった」。揺れた心は、岩隈との真剣勝負で無心になった。

 序盤から早いカウントで勝負を仕掛けた楽天打線に対応。「三振したくないので当てにきていたので、利用しようと思った」と欲を捨て、シンプルに組み立てた。序盤3回まで奪った3三振はややスローペースながら、いずれも得点圏のピンチで奪った。状況に応じ、三振を狙いにいく本来のスタイル。「途中で(記録達成は)もうないだろう」と簡単に切り替えた。

 2回1死三塁ではボテボテの投ゴロを処理。逆シングル捕球し、そのまま捕手・鶴岡へトスした。高難度のプレーに挑んだが、頭上を越える悪送球。野選にはなったが、今季初失策も絡み、決勝点を献上した。「あれはやっちゃいけなかった」と猛省し、6回には連続2四球で決定的な2失点。この日は要所をしのいだ、岩隈に負けた。

 開幕戦のソフトバンク杉内をのぞき、登板2戦目以降で相手球団のエース級との対戦は初。一目置く岩隈の姿にエースの責任を再確認した。三振記録より、最後は「勝たなきゃいけない状況だったので悔しい」と素直に感じた。25日は弟分の楽天田中が先発。「明日は、マー君に負けてもらって」。ダルビッシュらしい“直球”を投げ込み「K」の重荷を下ろした。【高山通史】

 [2010年4月25日11時2分

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