12日にスタートする「日本生命セ・パ交流戦」で初優勝を狙う巨人が、日替わりDHで最強オーダーを組む。本拠地東京ドームでパ・リーグ1位の西武といきなりの首位対決が実現。パの本拠地では指名打者制が採用され、本塁打、打点でトップに立つ4番アレックス・ラミレス外野手(35)が最有力候補。DH制を活用することで高橋、谷らをスタメンで起用することが可能。打率、本塁打ともにリーグトップの最強打線が、さらにパワーアップする。

 12球団一を誇る巨人の強力打線が、DH制の採用で「超強力打線」へと変ぼうする。11日は、東京ドームで全体練習。パの本拠地では指名打者制となるが、原辰徳監督(51)は「ラミレス?

 一概には言えないね。チームバランス、コンディションもあるから。阿部?

 その可能性もあるでしょう。準備はやってきたつもりです」と、キッパリ言った。

 指揮官の言葉は、超強力打線の完成を意味する。DHにはラミレスを筆頭に、ともに長打力がある李承■、高橋らも候補に挙がる。ラミレスがDHで出場した場合、外野が1枠空くことになり、高橋、谷、矢野らにスタメン出場のチャンスが広がる。現在、ケガで離脱中の亀井、松本らも交流戦中には復帰できる見込み。右、左投手によって、変幻自在に打線を組み替えることが可能になる。

 長打力に加え、打線のバランスも確実にアップする。原監督は「(9番には)1番につなげられるようなつなぎの選手。内野安打もしっかりとれるような選手を置きたい」と明言。1番坂本へのつなぎ役として、9番に俊足巧打の打者を起用することで、坂本の勝負強さを発揮させることもできる。

 最大のキーマンはDH起用が最有力のラミレスだ。昨季はDHで11試合に出場。打率3割と好成績をマーク。打点、本塁打の2冠に輝く主砲に死角はない。12日の西武戦はあと1勝に迫る原監督の通算500勝、同じく、あと1本に迫る自身の通算300号本塁打が懸かる。「300号と500勝に貢献できるホームランが打てればいいね」とダブル達成に意欲を見せた。

 交流戦6年目で、初優勝を目指す。原監督は「大事な24ゲームですよ。交流戦の優勝?

 そうですね。(優勝すれば)必然的にペナントレースでも優位に立てるということですから」と闘志を燃やした。交流戦初優勝で、一気にVロードを駆け上がる。【久保賢吾】※■は火へんに華

 [2010年5月12日8時35分

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