<阪神4-8日本ハム>◇13日◇甲子園

 甲子園の夜空を覆うジェット風船のように、日本ハム打線のヒットが乱れ飛んだ。下柳、久保田らから14安打8得点。梨田昌孝監督(56)は「理想的な試合?

 そうですね」と白い歯を見せた。1回1死三塁で、復調してきた稲葉篤紀外野手(37)がバックスクリーンへ先制6号2ラン。先発のルーキー増井浩俊投手(25)まで、まさか(?)の2打数2安打を放った。打者が“本職”の森本は「2本も打って、アイツふざけんなよ」と冗談交じりに笑った。

 試合前の打撃メニュー表には「mission。自分の任務を全うせよ」と記されていた。派手なヒットだけでなく、1回の森本など5度の犠打をすべて成功させた(7回の田中はバントヒット)。

 交流戦連勝発進で、リーグ戦から続く連勝は今季最長の「5」に伸びた。借金も4月17日以来、1カ月ぶりに1ケタの9に。昨季王者に、ようやく本来の活気が戻ってきた。

 [2010年5月14日8時1分

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