<楽天10-8西武>◇23日◇Kスタ宮城
4番が、つなぎの一打でチームを救った。負ければ単独最下位転落の可能性もあった西武戦。楽天中村紀洋内野手(36)が、6回裏2死満塁から右前へ2点同点打。一発でなく技ありのひと振りで、一挙7点の逆転ビッグイニングへ導いた。
4番の仕事だった。6回2死満塁。2-5から嶋の適時打で1点を返し、なお大チャンス。4番手・小野寺の2球目、外寄りの151キロを、ノリは一、二塁間にさばいた。飛びついた西武二塁手・原のグラブをかすめるように、打球は外野へ伸びていった。「セカンドの動きを見ていたらベースに寄っていたので、セカンドを狙いにいった」。狙い通りの技あり安打を、ニヤリと笑って振り返る。
満塁ではめっぽう強い。今季は3打数3安打9打点。通算では161打数52安打、打率は3割2分3厘だ。これまで14本の満塁本塁打を放っており、15満塁本塁打ならば、王貞治(巨人)に並ぶ日本記録だ。「本当は満塁ホームランの記録を狙いたいところやったけど、まあチームの勝利を第一に、それは控えておきました」と、ジョークも飛び出し、また笑った。
交流戦で完全復調した。4番に座り、期間中の打率は3割3分3厘、8本塁打。4番を奪われた形の山崎は「奪い返したる!」と、返り咲きに闘志をむき出しにしつつ「オレはノリに何としても2000本安打を打ってほしいと思っている。去年は悔しい思いをしているだろうし、今のあいつの状態ならば、必ず出来ると思っている」と奮起を期待する。
この日の2安打で1770安打(山崎は1625安打)。伝え聞いた中村紀は「そう言われても、いつまで(現役を)続けるか分からんからなぁ」と、とぼけるが、名球会球団1号の最右翼にいるのは間違いない。
ノリの同点適時打を合図に、打線は久しぶりにつながった。この回だけで7安打の猛攻で、7点を奪ってみせた。序盤は先発ラズナーが4回途中で5失点KOと、大敗ムードが漂っていた。負ければ単独最下位に転落するがけっぷちでもあった。逆転勝利を呼んだ一打をブラウン監督は称賛した。「満塁で打ってくれそうな雰囲気を持っている。満塁で逆方向に打ち返すのが1番大切な技術。本当にいい打者だ」。4番のひと振りが、チームの危機を救った。【金子航】
[2010年6月24日14時52分
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