<日本ハム4-2オリックス>◇9日◇札幌ドーム

 黄金色の限定ユニホームをお披露目するように、初回から9人の打者すべてが打席に登場した。先制2ランあり、5連打ありで、1回に一挙4点。梨田昌孝監督(56)は「初回2死から4点も取れて、すごく援護できた。普通はあそこ(小谷野の2ラン)で終わってしまうんだけど、鵜久森も陽も、下(位打線)の方で点が取れたのが大きい」と、おもしろいようにつながる打線に目を細めた。

 最近10試合で初回に得点したのが実に5度。この日も電光石火の“早業”がさく裂した。先頭の田中が内野安打で出塁。森本の犠打などで三塁まで進むと、小谷野が左翼スタンドへ2ランアーチを架けた。55打点は稲葉を抜いてチームトップ。「いつも以上に短く持ってコンパクトに振りました。つなぐ意識を高く持っているのが、いい方向にいっていると思います」。さらに糸井、鵜久森、陽、大野が連打でつなぎ、2点を上乗せした。

 闘争心はベンチ全体に充満していた。4回には稲葉が右腕に死球を受けた。オリックスバッテリーには、6月20日の対戦でも2死球を受けており、珍しくマウンド上の山本をにらみつけ、捕手鈴木に文句を言った。両軍ベンチからも選手、首脳陣が飛び出して一触即発のムード。「故意じゃないのは分かってるけど、合わせて3つ目ですからね。こっちだって生活がかかっているし、謝れば済むと思われても困る。同じプロ野球でやってきて、ああいうのはお互いに後味が悪い」。プレー以外でのエキサイトは褒められるものではないが、はっきりとした戦う姿勢が、そこにはあった。

 3位ソフトバンクとは、ついに1ゲーム差。だが、お立ち台に上がった小谷野は言い切った。「もっと高いところを目指してるんで」。昨季王者は、完全に目覚めた。5ゲーム先を行く獅子の背中も、もうはっきりと見えている。【本間翼】

 [2010年7月10日10時36分

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