<オールスター:全パ1-4全セ>第1戦◇23日◇福岡ヤフードーム

 楽天山崎武司内野手(41)が、有言実行の球宴2号アーチを放った。8回無死、代打で登場。マウンドには中日時代の後輩、岩瀬。カウント1-1からの内寄り直球をフルスイングした。通算261セーブの名球会ストッパーが投じた134キロに力負けしない。「打った瞬間、本塁打になると思った」と話す文句なしの1発を左翼席中段へたたき込んだ。08年MVP以来の賞となるベストプレー賞(賞金100万円)をゲットし「また、取っちゃったねぇ~。本塁打しか狙ってなかったよ」とご機嫌だった。41歳8カ月での球宴弾は43歳4カ月の門田(ダイエー)に次ぐ年長記録。球宴選出の際に「出るからには、MVPを狙う。大いに本塁打を意識していきたい」と高らかに爆発宣言していたのを、スーパーオヤジは実現した。

 大物キラー健在だ。17日には日本ハム・ダルビッシュから3ランを放った。この日は、岩瀬からプロ24年で初の本塁打だ。「中日時代に一緒にやっていたメンバーは少なくなったからね。岩瀬はこの前、名球会に入った後に電話したんだ。大投手から打てたのは、うれしいね」と、感無量の表情。梨田監督は3点差となった5回には「ランナー2人出たら、行くぞ」と代打起用を予告していた。アーチの場面は走者こそいなかったが、成長著しいT-岡田の代打。梨田監督に「山崎はすごいな。T-岡田に代えるのは、あいつしかいない」と言わしめた。

 24日の第2戦は6番DHで先発の予定。球宴前の2カードで3発と、好調の波に乗ってきた。「新潟は東北に近い地域だからね。大いにMVPを狙っていきたい」。新たな予告を言い残し、意気揚々と球場を後にした。【金子航】

 [2010年7月24日11時54分

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