<楽天3-4西武>◇12日◇Kスタ宮城

 ミスはバットで取り返した。逆転された直後の7回1死二塁。西武上本達之捕手(29)が高めカーブにうまく合わせ、逆風を切り裂いて右翼席に運んだ。「ここで追いつかないとズルズルいくと思った。でかい!」。両リーグ最速60勝に導いた3号逆転2ランを、心から喜んだ。

 それまで楽天永井から2三振したことを「忘れてた」という楽天家だが、6回の配球は悔いが残った。2死二塁で、打席に山崎。フルカウントから平野に内角直球を要求したが、真ん中に入り逆転2ランを被弾した。一塁が空いていて、ボール球で勝負する選択肢もあっただけに「捕手としてツメが甘い」と自責の念をこめた1発でもあった。

 持ち味の打力で出場機会を増やし、意外性を秘める。「相手には何を考えているかわからないリードがいい。1軍で遠慮していたけど、最近ようやくできてきた」と渡辺監督。リード面の課題を自覚し、試合に出ないベンチでは正捕手・細川の攻め方を研究。気付いたことはノートにメモを欠かさない。「テレビで、首位チームの試合に出ている自分を見てビックリする」という独特の感性がハマれば、大きな力を発揮する。

 1点差に迫られた8回は、守護神シコースキーを“前倒し”で投入して逃げ切った。今季7度目の挑戦で、初の5連勝を飾った渡辺監督は「連勝の流れがきていて今がチャンス」と勝負どころを逃さなかった。台風の影響もあって強風に見舞われたが、2年ぶりV奪回へのフォローの風と感じたに違いない。【柴田猛夫】

 [2010年8月13日10時44分

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