<巨人8-6横浜>◇13日◇東京ドーム
巨人が苦しみながら首位に返り咲いた。先発のウィルフィン・オビスポ投手(25)が5回途中5失点で降板するなど、序盤は点の奪い合い。6回、阿部慎之助捕手(31)とマイケル投手(33)が打球を受けて負傷交代する中、3番手の山口鉄也投手(26)ら救援陣が踏ん張って、終盤の逆転劇を呼び込んだ。4時間超の激戦を制して連敗は3でストップ。前夜阪神に明け渡した首位を奪回した。
いつもより早い中継ぎエースの登場に、東京ドームが沸いた。まだ中盤6回。しかも2点を追う状況で、マウンドに山口が上がった。「あの回を抑えれば打線が強力なんで、なんとかしてくれると思ってました」。意気に感じた左腕は、1死一塁で石川、ハーパーを連続三振。直前に阿部、マイケルとバッテリーが続けざまに負傷交代した危機を、急きょマスクをかぶった鶴岡と乗り切った。
負けていても、どんどん良い投手をつぎ込む攻めの継投が、逆転の流れを呼び込んだ。原監督は「ビハインドだったが、山口から試合が締まりました」と無失点でつないだ山口、久保、越智の中継ぎ陣を褒めた。6回に代打谷の内野安打で1点を返し、7回は2死満塁でエドガーが逆転の右前2点打。8回にはラミレスの中前打でだめを押し、最後はクルーンが締めた。
「攻め」の姿勢は、守備体形にも表れた。5回、オビスポがハーパーに同点打を浴び、なお無死一、三塁。続く村田の三ゴロで内野陣は本塁返球ではなく併殺を選んだ。その間に1点を勝ち越されたが、相手投手は新人の加賀。残りの攻撃で逆転できるという判断で、アウトカウントを増やすことを優先した。この後3連打されたが、1死のままなら致命的な大量失点につながったかもしれない。
守りながら攻め、勝利した。鶴岡の存在も大きかった。阿部の後、中継ぎ陣をリードしたのに加え、7回1死一、二塁では弥太郎から左前打。「併殺だけ気を付けた」と思い切り引っ張り満塁。エドガーの勝ち越し打につなげた。原監督は「鶴岡が、守備も打撃も風向きを変えた」と絶賛した。第2捕手という立場でも、急きょのマスクで結果を出す強さ。ベンチもバックアップを整えていた。第3捕手がいないため万一に備え、ブルペンでは中学で捕手経験のある寺内がマスクをかぶって練習していた。
4時間を超えた戦いを、原監督は「良いこと、悪いこと含め本当にいろいろな状況が多かった」と総括した。伊原ヘッドコーチは「こういう試合が続く。本当に強いエースがいれば別だが、うちはやることをやっていくだけ」。残った野手は2人だけ。1人1人が仕事を果たし、総力戦で首位を奪回したことに価値があった。【古川真弥】
[2010年8月14日9時8分
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