<ソフトバンク5-1日本ハム>◇13日◇福岡ヤフードーム

 エースキラーだ!

 ソフトバンク山田大樹投手(22)が、日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)に投げ勝ち今季3勝目を挙げた。7回を投げ、8安打も犠飛による1失点。前々回の先発でロッテ成瀬善久投手(24)に投げ勝った育成出身左腕が、またしても相手エースから白星をもぎ取った。

 ダルビッシュ以上に堂々としていた。7回表。山田は日本ハム打線を3者凡退に封じ込めると「どうだ」と言わんばかりにマウンドを降りベンチへ戻った。8安打を浴びながらも、1失点。無四球の引き締まった投球で、球界を代表するエースから白星をもぎ取ってみせた。「相手投手と戦っているわけではないので」。恐れ知らずの育成出身左腕は、ダルビッシュに投げ勝っての今季3勝目を淡々と振り返った。

 技術で負けていたとしても、気持ちで勝った。前回先発の7日西武戦では涌井と投げ合い、2回5安打5失点でKO。秋山監督からは「気持ちが伝わってこない」と厳しい言葉を受けた。「前回ふがいない投球をしたんで。『自分にできることは何か』と考えて、腕を思い切り振ることだと思った」。立ち上がりから腕を振った。初回はいずれも121キロのカーブで3者連続の見逃し三振。昨オフに王会長から習った変化球を、鋭い腕の振りで操った。

 「育成の星」から「エースキラー」になりつつある。前々回の先発では、5回無失点でロッテ成瀬に投げ勝ち2勝目。この日もダルビッシュの投球を「すごいな、と思って見ていた」と言いながら「同じ人間なんで」と、負ける気などさらさら無かった。秋山監督は「ダルビッシュに投げ勝って、自信を持ってもらいたいね」とさらなる飛躍に期待した。

 今月に入り、ささやかな?

 自分へのごほうびを奮発した。念願のマイカー購入だ。サラリーマン並の年俸440万円(推定)では高級外車とはいかず、中古車店をめぐって国産車を選んだ。唯一のぜいたくは「釣りに行けるように」とワゴン車にしたこと。バラ色のオフを迎えて、趣味の海釣りへ出かけられる日々を楽しみにしている。

 今季育成枠からはい上がり3勝目を手にした。前回先発でKOされた翌日、23年連続勝利となる通算206勝目をマークした中日山本昌の記事を目にした。「『気持ちだけ』って書いてあった。あのぐらいの投手でも、と思った」。山田が気持ちで、相手エースをなぎ倒していく。【倉成孝史】

 [2010年8月14日11時14分

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