<巨人12-5阪神>◇20日◇東京ドーム

 黒虎から戻ったら、連勝もストップ-。阪神投手陣が、巨人に16安打12失点と打ち込まれて大敗。優勝マジック点灯は22日以降となった。先発小嶋も中継ぎ陣も失点を重ねる最悪パターン…。悔しい敗戦のストレスは、21日先発予定のドラフト4位ルーキー秋山拓巳(19=西条)に晴らしてもらいましょう。巨人を相手にプロ初登板初先発。高卒1年目で歴史的デビューを果たす愛称「アッキャマン」が、虎投を救う。

 オレンジ色のタオルが次々に揺れる。まだ首位をキープしているとはいえ、厳しい現実をつきつけられた。先発陣の頭数が足りない。試合を作る術にたけた下柳は不振で2軍調整中。8勝をあげて軸になりつつあったスタンリッジは腰痛のため、19日に登録を抹消された。そしてこの日は…。2軍から再昇格した小嶋が2回途中4失点でKOされた。シーズン終盤に差し掛かり、止まらない負の連鎖。ストッパーの役割は高卒ルーキー秋山に託された。

 まだ19歳の若虎は今日21日巨人戦(東京ドーム)で1軍初登板初先発を果たす。高卒新人が「伝統の一戦」でプロ初登板初先発するのは、ドラフト制度導入後の阪神では初。巨人、中日と激しい首位争いを繰り広げる最中、異例ともいえる大抜てきに燃えないはずがない。1軍初登録されたこの日は試合前にダッシュなどで汗を流し、最終準備を整えた。デビュー戦を控えた心境を問われると「まだ、どんな気持ちなのか分からないです」と苦笑い。初々しいコメントを残しながらも「試合を見ながらイメージトレーニングします。ファームで初登板した時は緊張したけど、今回は大丈夫な気がします」と強気な一面もチラリとのぞく。

 もちろん、宿敵の力は把握済みだ。「巨人は小さいころからずっと強力打線という印象。小笠原さんとか、あのフルスイングを見せられたら…」。胸を借りる立場であるのは間違いないが、弱気になる必要もない。今年7月26日にはNPBフレッシュ選抜の一員として大学日本代表戦に登板。初めて東京ドームのマウンドを踏み「投げやすかった。今回も緊張せずやれば、いつも通り投げられると思う」と好感触をつかんでいる。186センチ、92キロの体格から投じる140キロ台の直球は重量感、キレ味ともに十分。カット、スライダー、フォークと変化球も多彩だ。1年目の今季は2軍先発ローテに入り、12試合で2勝2敗、防御率2・15と安定感は虎2軍で随一。救世主としての期待は大きい。

 西条高2年秋に明治神宮大会に出場した際には「アジアシリーズ」の西武-SK(韓国)戦を観戦した東京ドーム。思い出の地で記念すべき第1歩を踏み出す。再び勢いづいた強力G打線を止めるのは、伊予の怪物秋山だ。

 [2010年8月21日10時51分

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