<阪神4-5広島>◇24日◇京セラドーム大阪
「黒鳥」が連敗脱出へ、号砲を鳴らした。黒の復刻ユニホームを4試合ぶりに身にまとった一戦の初回、阪神鳥谷敬内野手(28)が14号先制2ラン。広島先発篠田からバックスクリーンにたたき込んだ。強烈な先制パンチだったが、3回以降、阪神打線は広島投手陣の前に2安打に封じ込められた。それでも黒ユニなら打率6割2分5厘を誇る選手会長の好調ぶりは頼もしい限り。今日こそ「黒鳥」が羽ばたいて連敗脱出や!
いきなりブラック・タイガーの脅威を見せつけた。打球はセンター方向へ飛び出した。両手の感触では、確信が持てなかった。完ぺきにとらえてはない。それでも、打球は一向に落ちてこなかった。ボールがフェンスを越えて消えた瞬間、黒い戦闘服に身を包んだ背番号「1」に大歓声が送られた。
予想外の一発だった。「入るとは思いませんでした」。1回1死一塁、先発篠田のスライダーをたたいた。バックスクリーンへ飛び込む14号2ラン。「しっかり押し込めたのが良かったと思います」。ダイヤモンドを回り終えると、冷静に振り返った。打点は、ブラゼル、新井、城島、マートンに続いて、チーム5人目の70打点到達した。85年の優勝時でもなしえなかった、球団史上初の快挙だ。
オールド・ユニホームシリーズでは、一段とすごみを増す。17日からの横浜3連戦では14打数9安打、打率6割4分3厘。この日の2打数1安打を加え「黒鳥」なら16打数10安打、打率6割2分5厘を誇る。黒虎だった前回3試合、すべて2ケタ安打で計33得点を奪ったチームは8安打4得点に終わったが、選手会長は7試合連続安打と好調そのものだ。
打つだけじゃない。3回表、2死一、三塁。嶋の打球は、限りなく中堅の守備位置付近に落ちそうになった。だが、遊撃鳥谷が背走しながら好捕。流れを断ち切るビッグプレーだった。4-4の7回、無死一塁からは、送りバントを成功させた。3月26日、開幕以来今季2度目の犠打でチームプレーに徹した。
最後まで執念をにじませた。9回2死、フルカウントからの7球目、外角の直球を見極め四球で出塁。「打って出られれば良かったけど、つなぐのも僕の役目だからね」。それだけ余計に悔しい敗戦だった。「終わったことは仕方ない。明日から、またがんばります」。遠のく勝利の快感を求め、気持ちの整理を始めていた。
[2010年8月25日11時43分
紙面から]ソーシャルブックマーク




