成瀬にナル!?

 ソフトバンク山田大樹投手(22)が「宿敵」に学ぶ。24日に福岡市の西戸崎室内練習場で、26日のフェニックス・リーグ、ヤクルト戦(西都)に向け調整。来季への手本として、CSファイナルステージでチームが2完投を許したロッテ成瀬の名前を挙げた。

 3歳年上の相手エースがまぶしく見えた。「和田さんと一緒に食事に連れてってもらってから、かわいがってもらってます」。同じ左腕で、打者に球の出所が見えづらいフォームも共通する。CS中にも練習後のグラウンドで話し込むなど、その理論に耳を傾けた。特にうなずいたのが登板前の調整法だ。「僕は練習でもやりすぎてしまう。成瀬さんは力の抜きどころを考えてやっている」。成瀬流の脱力調整ならイレ込みすぎずに試合に臨める。

 新兵器の導入にも乗り出す。「カーブをもっと遅くしたい」。緩急をつけるため、オフにスローカーブの習得を試みる予定。「ウチには投げる人がいないので」と、11月3日から参加予定のオーストラリアのウインターリーグで「見本」を探し、必要とあらば通訳を介して外国人投手にアタックする覚悟だ。今季は育成出身投手としてリーグ初となる白星を含む4勝をマーク。日本を代表する左腕の背中を追い、来季の大ブレークを狙う。

 [2010年10月25日10時21分

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