<日本シリーズ:中日2-2ロッテ>◇第6戦◇6日◇ナゴヤドーム
つなぐ4番が敗戦の危機を救った。ロッテ・サブロー外野手(34)が先制&同点打と、全2得点をたたき出した。延長ではバント失敗のミスもあったが、勝負強さを発揮。今シリーズ序盤は不振にあえいだが、復調の気配を感じさせた。日本一決定はお預けとなったが、価値ある2打点となった。
復調した4番サブローが、勝ちに等しい引き分けをもたらした。先制、同点の2安打2打点。シリーズ最長ゲームを終え「負けなかったのが、でかいッスね。負けて明日だと全然違ってた」と疲れた様子も見せず、頼もしい言葉でチームの気持ちを代弁した。
ストレスの多い展開で、窮地からチームを救った。1点を追う8回、マウンドには中日浅尾。追い込まれてから、外角のボールゾーンに逃げる変化球に反応。体勢を崩すことなく、バットの先で拾って中前に落とした。「打ったのはスライダーだと思う。追い込まれていたので、コンパクトスイングを心がけてセンター方向へと打ち返すイメージやった。追いつけたことが大きい」。12球団最強ともいわれる勝利の方程式を、土壇場で切り崩した。
1回には2死三塁から、先制の中前適時打を放った。追い込まれながら、チェンのチェンジアップを見切り「超一級の投手だから攻略するのは難しかったけど、少ないチャンスを確実に生かすしかない。なんとかしようという気持ちだけでした」。無死二塁で送りバントを失敗したルーキー清田のミスを帳消しにして、8回にはその清田の二塁打からチャンスが生まれた。シリーズ中盤までの不振を取り返す働きぶりだった。
つなぎの野球を象徴する4番だが、痛恨のミスもあった。11回無死一塁。それまで4度の打席で2安打2四球とすべて出塁。打線でもっとも当たっていたが、西村監督は当然のように送りバントを選択。決めたい場面だったが、その前に西岡や中日打線もバント失敗を繰り返していた。負の連鎖に巻き込まれるように小飛球を打ち上げて併殺に終わり「伝染するんですかね。しっかり反省して、次につなげたい」と終わったことは引きずらなかった。
未経験のロングゲームを振り返ると、肩でひと息ついた。「明日勝つだけです。これからゆっくり疲れをとります」と帰りのバスに乗り込んだ。ロッテ優位に、変わりはない。完全に目を覚ました4番が、5年ぶりの日本一へと導く。【柴田猛夫】
[2010年11月7日9時8分
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