「これぞ球児!」をお見せします。阪神藤川球児投手(30)が17日、兵庫・西宮市の球団事務所で契約更改交渉を行い、4億円の現状維持、単年でサインした。今季は28セーブを挙げながら、防御率は05年リリーフ転向後ワーストの2・01。「これぐらいの成績じゃダメ。見ていてください」。敵をねじ伏せる火の玉ストレートを磨き、完全無欠の球児になる。
「球児」というハードルの高さを身に染みて感じた。防御率2・01。客観的に見れば一流の数字。だが、藤川の成績となれば、周囲が許してくれない。絶対守護神だからこその宿命か。
「悔しいですね。2点台ですけど、あと2アウト取ったら1点台に入る。でも、それだけ自分がやってきたことが大きかったんだと思う。できないことはないです。バネになりますね」
05年以降、絶対的なリリーバーとしての地位を築き上げた。城島(未更改)と並ぶ球団最高の年俸が、その価値を示す。中日、巨人との三つどもえになった今季。窮地になれば、期待と信頼を背負い、8回からでもマウンドに立ち、イニングまたぎは13度。抑えることが大前提。リスクを回避することもあった。
8月1日中日戦(甲子園)。久保田が2者連続本塁打を浴び、1点差。8回2死無走者から救援した。1発だけを警戒し、和田は四球で歩かせた。9月7日、再び選択を迫られた。1-0の8回2死一、二塁。またしても、和田を歩かせブランコ勝負を挑んだ。
「勝負に徹すると言えばかっこいいかもしれないけど、これが自分のパフォーマンスで、出せるものだったということかも。しっかり自分磨いて、来年は『これぞ、これぞ』と言われるようになりたい」
「火の玉」を投げれば大丈夫-。理想より、ライバルには慎重を期した。中日戦は9試合で防御率0・00。巨人戦も0・84。立場が分かっているからこそ、数字で示した。
「中日、巨人だけじゃないんですけど、その2つには直接打たれて負けることがあるようじゃダメ。シーズンを戦う上で7、8回まで勝ってても負けるのかというイメージ付けちゃダメ。野手の方にも不安にさせてはダメだと思っていた」
11年もV奪回の前に立ちはだかる2強。求められる仕事は変わらない。虎投において、プロセスと結果を求められる唯一の存在。“自分の投球”で完全に抑え込む。
[2010年12月18日10時36分
紙面から]ソーシャルブックマーク




