巨人坂本勇人内野手(22)が、打席に入る際のテーマ曲として、GReeeeNの「キセキ」を“生涯”使っていく考えであることが21日、分かった。プロ2年目から同曲を使用してきたが「坂本といえばこの曲、と言ってもらえるように、ずっと使っていきたい」と発言。元巨人、オリックスの清原和博氏が使用した長渕剛の「とんぼ」級のムーブメントを「キセキ」で起こす。

 坂本の心は決まっていた。来季のテーマ曲について「キセキを使わせてもらおうと思っています。坂本といえばこの曲、と言ってもらえるように、ずっと使っていきたい」と話した。来季は今季と同様に1打席目は遊助の「わんぱく野球バカ」、2打席目以降はGReeeeNの「キセキ」を使う予定で、「キセキ」が坂本の代名詞になりそうだ。

 “生涯使用”決断の裏にあるのは、ファンからの言葉だった。「東京ドームでキセキを聞くたびに勇気をもらいます」と記された手紙。1通どころか、何通も同じようなファンレターが届いた。「ファンの方が喜んでくれるのはうれしいこと。みなさんの思いを大切にしたい」と心を動かされた。「アリガトウや

 Ah」とのフレーズではファンが「Ah」の部分を熱唱。スタンドに一体感が生まれる。

 今季も、“キセキ”のようなドラマチックな活躍を見せた。サヨナラ弾はチームトップの3本。原監督も「ピカイチだからね」と絶賛する勝負強さで、強烈なインパクトを残してきた。「あの曲を聞きながら打席に入ると、よしっやるぞ!

 って気持ちになる。耳にスッと入ってくるんですよね」という。昨季は球場入り前に、同曲を車で聴くことを日課にするほど、思い入れがある。

 野球選手のテーマ曲といえば、清原氏の「とんぼ」が有名。坂本は「清原さんは別格ですから」と謙遜するが、着実に巨人ファンに定着してきた。この日は、ジャイアンツ球場で自主トレ。V奪回に向けた戦いは始まっている。来季、歌詞と同様に「溢れる想いが止まらない」シーズンにするつもりだ。【久保賢吾】

 [2010年12月22日7時45分

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