広島栗原健太内野手(28)が23日、マツダスタジアムで自主トレを行い、来季は各球場の土の硬さの違いに合わせ、スパイクの歯の長さを微調整することを明かした。土が硬めで苦手にしている東京ドーム、ナゴヤドーム用として、歯がわずかに短いものを用意。すでにメーカーに発注済みで、来春キャンプから試用する。コンマ1ミリ単位で調整し、打力アップを目指す。

 栗原が逆襲を誓う来季へ、まず足元を固める。スパイクの歯の長さを微調整して苦手のドーム球場克服にチャレンジする。

 「打席の土が硬いとやりにくい。特に東京ドームやナゴヤドームは粘りがあるというか、(体が)浮いている感じなんです。甲子園のような軟らかめの土だとやりやすいんですけど」

 踏み出す左足が土の上をすーっと滑り、逆に打つ瞬間には歯が土をがっちりとらえ、踏ん張りが利くのが理想だ。

 両ドーム球場では歯がひっかかるような場面もあり、打ちにくいイメージがあるという。最近3年間の打撃成績は3割を切っており、打点も他球場と比べて少ない。反対に土が軟らかめの甲子園では3年間で4割近く打っており、足元の差は数字に如実に表れている。

 打撃にはとことんこだわる男だけに、足場となる打席にも妥協しない。来季は、両球場で使うスパイクの歯の長さを短めにすることを決めた。メーカー担当者も「(栗原が)通常使っているスパイクの歯は8ミリですが、それを若干短くするということです」と説明。来春のキャンプにはコンマ1ミリ単位で歯を短くし、長さの違うものを数タイプ、また樹脂製の靴底のものも持ち込む予定だ。

 「感触がしっくりと来ないとダメですから」

 キャンプ、オープン戦を通じてさまざまなタイプを試し、理想の「ドーム仕様」スパイクを探し出す。

 コイの4番がドーム球場をお得意様に変えれば、来季反撃への道のりが確かなものになる。【高垣誠】

 [2010年12月24日11時51分

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