阪神久保田智之投手(29)が原点回帰で、来季に臨む覚悟を示した。25日、都内ホテルで行われたファンクラブイベント「クリスマストークショーIN東京」に、チームメートの林と参加。来季、節目の30歳を迎える男はチェンジアップ封印で、シーズンを戦い抜く構えを見せた。

 「来年は直球、スライダー、フォーク中心で行こうと思います。チェンジアップは、持ち球としてやろうと思ってはない」

 迷いはなかった。先発転向を目指した08年オフ。久保田は投球幅を広げるためにチェンジアップを習得したが、右肩痛の影響で1軍登板は1試合に終わった。復活を目指した今季。前半戦はチェンジアップを多投した影響で防御率4・54(37試合登板)と苦しんだが、チェンジアップ使用を控えた球宴以降は防御率1・93(34試合登板)と飛躍的に数字を伸ばし、本来の安定した投球を披露した。

 「(チェンジアップを)投げることで感覚が少しおかしくなっていた。悪くなった時に(他の球も)修正できなかった。チェンジアップを使うとしても、本当に余裕がある時ですね」

 年明けの自主トレは例年通り、沖縄で走り込みを中心に行う。後輩の鶴も帯同させ、下地作りに励む予定だ。

 [2010年12月26日10時56分

 紙面から]ソーシャルブックマーク