バイバイ、安部寮-。日本ハムのドラフト1位、早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)が28日、4年間暮らした東京・東伏見の早大安部寮を出た。段ボール10箱ほどの荷物を運び出すと、感謝の念を込めて部屋のベランダを掃き掃除。「4年間住ませてもらって、寂しい思いはありますね。寮の思い出?

 すべてです」と話した。

 寮生活と同時に「卒業」宣言したのがお年玉だ。年明けには新人合同自主トレも控え、いよいよ社会人。今年の正月までは喜んで受け取っていたお年玉も「もうもらえないでしょう。(もらえても)今回は就職祝いじゃないですか。再来年は確実にあげる方」と少し苦笑い。この日は報道陣に、入団会見時に購入したという北海道限定スナック菓子を配る気遣いも見せ、「あげる」練習?

 はばっちりだ。

 年末年始は群馬・太田市の実家で過ごす。来年迎える前厄も「全然気にしない」となんのその。三が日はトレーニングをせず、箱根駅伝のテレビ観戦などでゆっくり休むという。苦楽を共にした部屋を背に、迎えに来た両親の車に乗り込んだ斎藤は、どこかほっと安らいだ表情を浮かべていた。【鎌田良美】

 [2010年12月29日9時38分

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