横浜有数の観光名所である中華街が、FAで横浜に新加入した森本稀哲外野手(29)とタイアップした料理フェアの開催を検討している。中華街の各店が「もりもと・ひちょり」にちなんだ特別料理を提供。街を挙げて、入団を歓迎する。ラーメンマンに扮(ふん)した入団会見で3500人を集めた森本が、地元の強力なバックアップを受けて横浜を熱く盛り上げる。

 歓迎、ひちょり様。横浜中華街発展会協同組合が森本とのコラボイベントを進行させている。中華街約500店のうち300店が加盟する同協会の楯紳一常務理事(60)は「一緒になって横浜を盛り上げていけるイベントをやりたいね。森本ランチとかを考えている」と話す。各店舗が工夫を凝らした特別な料理を用意し、野球ファンや観光客を楽しませる。

 同組合では07年、巨人から加入した工藤を歓迎するため「『く(9)どう(10)』の910円ランチ」を展開した。今回も同様の企画を練っている。「『もりもと』だから『盛りもっと』で腹いっぱい。『ひちょり』は『火・調理』。中華料理に火は欠かせない。アツアツだよ」と同理事。大盛りを超えるメガ盛りでスケールの大きさをアピールし、強い火力で横浜への熱い情熱を表現する。何が飛び出すか分からないひちょり劇場をイメージした豊富な具材の五目チャーハン、ピリッとスパイスの効いたプレーを連想させるマーボー丼、ゆかりのある北海道の新鮮素材を使った豪華料理などなど、想像するだけでわくわくしてくる。

 現在は各店に呼びかけてアイデアを募っている段階だが、媽祖廟(まそびょう)での入団会見に3500人を集めたパワーを持ってすれば、中華街全体を巻き込んだイベントの実現も夢ではない。同理事は「やるなら楽しいものにしたい。各店舗に協力してもらって実現させたい」と鼻息も荒い。開幕の頃には、中華街に横浜ファンの長い行列ができそうだ。

 [2010年12月30日9時5分

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