アップ・ダウン・キャンプ!?

 阪神が来年2月の沖縄・宜野座キャンプで投手陣の1、2軍入れ替えを多発する方針が29日、明らかになった。球団関係者が「投手陣は頻繁に入れ替えようと思っている」と明言。2軍がキャンプを行う高知・安芸とは長距離移動を伴うが「それはまったく関係ない。それを踏まえて考えている」と話した。

 例年、阪神は分離キャンプで1、2軍が離れている時期はメンバーの入れ替えをほとんど行わない。昨年の久保田、今年は岩田が沖縄から2軍行きを命じられたが、いずれも肩、肘に違和感を訴えてのもの。競争意識をあおっての選手入れ替えは見られない。

 アップ・ダウン方式を導入した上で、全体の編成も再考する。例年は5人1組の4グループ、20人で1軍キャンプを構成しているが、来春キャンプに関して球団関係者は「極端に少なくするか、極端に多くするか、どちらか。少なければ18人くらい。多ければ(最大)25人を連れて行こうと思う」と明かした。

 狙いは、選手に競争意識を植え付けること。少数精鋭の場合、2軍スタートとなった選手の発奮に期待を持てる。また大量1軍スタートの場合でも、間近で選手に競争意識を持たせる利点がある。どちらでも頻繁に選手を入れ替えてサバイバルをあおり、底上げを図る計画だ。

 今季、チーム防御率が4・05とリーグ4位に沈んだ。現実を見据え、「仁義なき入れ替え戦」で覇権奪回の準備を進める。

 [2010年12月30日11時34分

 紙面から]ソーシャルブックマーク