楽天岩隈久志投手(29)は「家電投手」だった。9日、仙台市内の「ケーズデンキ仙台港店」で行われたイベントで「小さなころから家電好き。よく店に行きます。冷蔵庫も意味なく開けて。ワクワクしちゃう」と告白した。1000人集まったファンの前で「日本一」を誓い、達成した場合は一日店員を「やりますよ~」と乗り気だ。「新製品説明とかやってみたい。値切りは応じます。端数は切っちゃいます。お客さま第一です」。チームの先頭に立ち、オフには店頭に立つ。

 投球同様、「本格派」の家電好きだった。「自宅に3Dテレビがあります」の冒頭はジャブだった。「今欲しい家電はゴパン(米を原料とした製パン機)」「年末に炊飯器を衝動買いして。『おどり炊き』で、おいしく炊ける」とマニアックに続けた。極め付きは終盤。会場の室温対策で傍らに扇風機があった。羽根のないデザインが特徴の、英ダイソン社製「エアーマルチプライアー」。「持ってます。これ、いいです。子どもがいるので安全」ときた。土田晃之を筆頭とした「家電芸人」の紹介した商品は売り上げが急増する。“本職”をしのぐ知識を披露した岩隈が、日本一達成で店頭に立てば、太っ腹宣言も重なり大売れ必至だ。

 朝から練習し、トークを終えるとまたKスタ宮城へ。キャッチボールを行った。オン、オフを素早く切り替え「星野監督は…怖い。ぶん殴ってるイメージ。でも監督に縮こまっては戦えない。僕らも目の色変えればいい。相手を威圧をするくらい。楽しみです」と鉄拳を歓迎してみせた。「スタートダッシュが大事。開幕を任せてもらうよう頑張ります」。3月25日ロッテ戦、正確無比の制球を誇る「安心のブランド・岩隈」が仁王立ちする。【宮下敬至】

 [2011年1月10日9時11分

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