楽天星野仙一監督(64)が25日に仙台市内で、打線を臨機応変に組み替えていく考えを示した。「本人のプライドもあるだろうし、『ここはオレの打順』と意気に感じるはず」と「4番・山崎」をあらためて明言しつつ「固定観念にとらわれず考えたい」と、他のオーダーは白紙を強調した。

 中日、阪神監督時代はスタメン固定を原則としてきた。だが初めて指揮を執るパ・リーグではスタイルを踏襲しない。「いろんなバリエーションが考えられる。オープン戦で試す。考えるのは楽しみじゃないか」。対戦投手との相性、攻撃プラン、選手個々のリスクマネジメント…。中軸は原則固めるが、状況に応じベストのスタメンを組む。そんな青写真を描いている。

 オーダーこそ変えるが、メンバー編成までコロコロ変えるつもりはない。参謀役の仁村徹作戦コーチは「レギュラーをある程度固定できないと、チーム全体に落ち着きがなくなり、選手育成にもひずみが出る」と指摘する。楽天は脚力ある選手が内外野問わず豊富で、左右のバランスもほぼ均等。臨機応変なオーダーを組むことが可能だ。

 星野監督は「打順は原則、打撃コーチに任せるが、時には自分から『アイツ、いいんじゃないか』って言うと思うよ」と笑顔だった。個々のアピールが、闘将の真っさらなキャンバスに彩りを加えていく。【宮下敬至】

 [2011年1月26日7時43分

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