カープにまた「新球場」ができる!?

 広島の春季キャンプ地である沖縄市が沖縄市野球場の全面的な建て替えを予定していることが25日、明らかになった。同球場は1973年に完成し、82年から広島がキャンプを行ってきた。老朽化が激しく、解体して新たに建設する方針。早ければ2013年にも完成する。

 スケールアップした南国の新球場がカープの将来を支える。82年から沖縄でキャンプを行い、今年で30年目。客席など球場全体の劣化が進んでいるため、現存する球場を取り壊し、新球場を建設する計画が浮上した。沖縄市担当者は言う。

 「老朽化が激しくなっていますから。ナイター設備もできるので、練習はしやすくなると思います」

 同球場ではバックスクリーンなど部分的な改修が行われてきたが、安全性を重視しリニューアル予定。工期は未定だが、すでに設計の図面を作製する段階に入っている。早ければ13年に完成する見通し。現球場にないナイター用照明を6基設けるほか、バックネット裏に日差しをよける屋根なども造り、ハード面で現在より格段に機能が高まる。

 別の関係者は「那覇の球場のイメージになります」と話した。今年から巨人が春季キャンプを行い、昨季は公式戦も行った那覇市内の沖縄セルラースタジアム那覇(10年改修)がモデルだ。新球場は収容人数が1万5000人のため、公式戦を行う規模ではないが、猛練習をこなす春季キャンプ地としては適している。

 新球場は整地して、天然芝を敷き詰める予定だ。ある選手は「今は芝生もボコボコの状態。新しくなるのはいいことです」と歓迎。ナインにとっても快適なフィールドになる。また、同関係者が「屋内練習場も内野がすっぽり入るくらいのスペースは欲しい」と話すなど、隣接する屋内練習場についても、新球場完成後に改装する計画もある。“ボールパーク”を充実させて、カープ伝統の猛練習も継承していく。

 完成まで1年半前後の工期が予定されるため、現時点では来季の沖縄での春季キャンプ実施は白紙。2月1日以降、沖縄入りする広島球団側と沖縄市の話し合いで建設計画が詰められる。球団首脳も「まだ、工期など詳しい話は聞いていない。来年は(一時避難的に)別の場所でキャンプということもある」と説明。来年は沖縄キャンプを一時中断して、日南でキャンプを張る案も検討。09年には広島市内に新本拠地のマツダスタジアムが開場したばかり。南国でも広島の新しい歴史が始まる。

 [2011年1月26日10時2分

 紙面から]ソーシャルブックマーク