日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)が2月13日の練習試合・韓国サムスン戦(名護)で実戦デビューすることが27日、濃厚になった。今季の対外試合のキャンプ本拠地開幕戦で、“3連休”最終日の日曜日のため超満員が予想される。調整が順調に進めば、注目ルーキーにふさわしい舞台となる。また1、2軍のキャンプメンバーが発表され、正式に1軍帯同が決定した。28日からの新人合同自主トレ最終クールで、総仕上げに入る。

 佑ちゃんのプロ第1章に、エキシビションの枠を超えたステージが用意される。注目の実戦デビューは、1軍キャンプ地の名護で行われる今季初の対外試合が最有力になった。相手は韓国王者4度で、昨季の韓国シリーズに進出した名門サムスン。異国の常勝球団を迎え撃ち、プロでの試運転をスタートする可能性が高い。

 26日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設に首脳陣が集結。キャンプ方針を決定する最終のスタッフ会議を開催した。球団幹部によれば「梨田監督とコーチがある程度、スケジュールを決めている」と、斎藤佑の調整日程の大枠を確認した。より数多くのファンの期待に応えられる“3連休”最後の日曜日が2月13日。絶好の日取りが、判断材料の1つになったようだ。

 その前日の同12日が、チーム対外試合初戦の練習試合・広島戦(沖縄市)。早大のドラフト1位トリオの一角、福井優也投手(23)と投げ合う可能性があるが、回避することになりそうだ。サービス精神旺盛な梨田監督ら首脳陣だけに、1カ月間のキャンプで拠点を置く名護を優先する粋な心遣いが、その背景の1つといえる。収容4000人の名護市営球場は満員札止め必至で、地域の盛り上げにさらに一役買いそうだ。

 天運を「持ってる」斎藤佑だけに、付加価値も十分の1日になる。プロ初のバレンタインデーとなる14日の練習は完全オフ。大挙して押し寄せる女性ファンにとって、待望の日に勇姿を披露できないキャンプ日程になっていた。その前日に晴れ姿を見せることができれば、格好のお返しの“逆バレンタインデー”にもなる。

 調整は順調で、28日から新人合同自主トレは最終クールに突入する。有名選手がいる日本球団が相手ではないが、注目の大一番になる。この日はキャンプ前最後のオフを過ごした佑ちゃん。「相手はどこでもいいですけど、最初は打たれておきたい」。独自の観点で、初舞台にはこだわりを見せていなかっただけに、モチベーション高く臨むのは間違いない。国民的ルーキーが、ベールを脱ぐ日は近い。

 [2011年1月28日8時31分

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