やるしかないんダ!
FAでソフトバンクに移籍した内川聖一野手(28)が27日、福岡で初めての自主トレを西戸崎合宿所で行った。2月宮崎キャンプで内外野両方に取り組ませるという首脳陣の方針に「必要とされるところでレギュラーを取る」と決意。激しい争いが予想されるが、オープン戦にもフル出場して首脳陣の信頼を得るつもりだ。
内川は首脳陣の「バトル指令」に奮い立った。この日、気温4度で寒風吹きすさぶ西戸崎合宿所で初練習を行ったが、前日26日のスタッフ会議で決められた春季キャンプ方針を伝え聞くと、グツグツと闘志を燃やさずにいられなかった。
当初予定された外野守備だけでなく、内野守備にも取り組むというもので、一塁守備ともなれば「守れる長距離砲」の小久保やカブレラとレギュラー争いをすることになる。だが、逆にチームのためにもなり、刺激になると歓迎した。
「与えられたところでチャレンジすることが仕事。ポジションを判断するのは首脳陣だが、レギュラーを取るため全力でやる。そのための準備をしっかりするだけ。宮崎入りが楽しみ。早くスタートしたい」。
横浜時代の08年に首位打者を獲得し、昨季まで3年連続で打率3割を超えた実績を持つ。しかし、プライドは捨てる。ホークスでのレギュラー取りに関しては、ルーキーのように初心に帰り取り組む意向だという。実際、同合宿所でがむしゃらにボールを追う新加入選手の懸命な姿を見て気を引き締め直していた。
「プロになった時はこんな感じだった。新鮮な気持ちになった。ホークスでの特別扱いは望んでいない。一からしっかりレギュラーを取れるようにするつもり。(オープン戦は)全部やるつもり。言い訳はしない。覚悟は決めている」。
まずはオープン戦17試合にフル出場して結果を出すつもりだ。「スイングがすごい。キャンプで何でも聞いてみたい」とうなったドラフト2位柳田ら、新人の「鏡」になるためにも成績や態度で示すしかないのだ。現に、川崎と一緒に100メートルダッシュやマシン打撃に打ち込む姿に妥協はみじんも見られなかった。そのためには11年のスローガン「ダ」を有言実行するしかないと感じている。
「ホークスのプラスアルファにならないといけない。プラスマイナスゼロ、マイナスにならないようにしたい」。
いよいよ内川の真骨頂を発揮する時が来た。【菊川光一】
[2011年1月28日10時55分
紙面から]ソーシャルブックマーク