楽天戸村健次投手(23)が飛躍の2年目へ手応えを得た。久米島での春季キャンプは3日、第1クールを終了。初日から3日連続でブルペン入りした右腕は「今までにないくらい順調ですね」と口元をほころばせた。

 昨秋から取り組んできた成果が出始めた。課題の制球力アップ。投球時にアゴが上がってしまい、視線がぶれることが制球難の一因だった。「そこを意識してやってきました」。ボールを持つ右手を振り上げた際のトップの位置を、今までより高めに設定。そうすることで、アゴが上がらなくなってきたという。「星野監督からも『いいぞ』と言われました」と喜んだ。

 この日のブルペン投球を見守った佐藤投手コーチも「だいぶ安定していたな」と及第点を与えた。ただ、限りある先発枠を巡る勝負はこれから。佐藤コーチは「先発候補はたくさんいる。若い選手は競争に勝っていかないといけない」と注文した。戸村も分かっている。「このまま、状態を上げていきたい」と、ほころんだ口元をすぐに引き締めた。まずは第3クールから始まる紅白戦で、成長した姿を見せるつもりだ。【古川真弥】

 [2011年2月4日10時38分

 紙面から]ソーシャルブックマーク