日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)が6日、本格派投手を目指すことを宣言した。この日の練習メニューを終えた後、球場内のウエートルームに入って吉井、芝草両投手コーチと今後の方向性などについて話し合った。現状では、技巧派の一面があると自己分析した上で「技巧派にはなりたくない。いつかは真っすぐで空振りが取れるような投手になりたい」と誓った。

 約20分間、2人があぐらをかいて車座になった。斎藤は「(現状では)真っすぐで空振りを取るのは難しい。打たせて取るタイプと話しました」。ミーティングは現在抱える問題点や投球フォームの改善点などを共有することが目的。その場ではコーチには伝えなかったが、投手としての理想像は本格派。多彩な変化球で打者を手玉に取るというイメージを覆すような決意表明が、ミーティング後に報道陣の前で飛びだした。

 早実や早大では、負けられないという重圧の中で、打者をかわすような投球術が身についた。理想像に向けて「難しいですけど、投球フォームを見直していきたいです」と言った。斎藤のコメントを伝え聞いた吉井コーチは「普通の投手は本格派を目指している。技巧派を目指している投手はいない」と賛同した。

 この日は、前日5日の5倍以上、今キャンプ最多の3000人のファンが詰めかけた。斎藤がサブグラウンドからメーン球場に移動する際には、ファンが殺到し、目の前でファンが転倒するハプニングもあった。相変わらずのフィーバーの中、プロで生き抜くイメージが徐々に出来てきた。目指したい投手は「松坂さん、ダルビッシュさん」。今日7日は、3度目のブルペン入りを予定。もっと真っすぐに磨きをかけていく。【木下大輔】

 [2011年2月7日7時14分

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