岩見、開幕見えた!

 広島のドラフト3位岩見優輝投手(24=大阪ガス)が16日、宮崎・日南での第2次キャンプで紅白戦に初登板した。2番手で1イニングを1安打無失点にまとめ、実戦派をアピール。特に左打者の内角を思い切り突くきっぷのいい投球で首脳陣の評価を上げた。開幕1軍入りに1歩前進だ。

 度胸満点のピッチングだった。初の紅白戦、観客や関係者が見守る緊張のマウンドでも、岩見は落ち着いていた。3回から2番手で登板。2死から赤松にヒットを許したが、1イニングをしっかり0で抑えた。

 岩見

 結果としては良かったと思います。でも、課題と収穫が半々の登板でした。点数にしたら50点くらいですね。

 自己採点は辛かったが、収穫はあった。その一つが前回の反省を生かせたことだ。

 沖縄1次キャンプの10日、初めてフリー打撃に登板した。だが30球のうち13球がボール球。「ボールが抜けて全然ダメでした」と肩を落とした。初の打者相手の投球で力んだからだった。そこから約1週間。ソフトバンク杉内の投球を理想とする左腕は、テークバック時の力の抜け具合に意識を置き、練習を重ねてきた。

 特に効果が出たのが左打者への内角攻めだ。松山、松本、木村と打ち取った3人はいずれも左。ストレートの最速は134キロだったが、左打者の内角をズバッと突く投球で打者を詰まらせた。

 岩見

 打者が差し込まれていたので打ちにくいのかなと。課題は変化球の精度ですね。

 大野投手チーフコーチも「左打者が打ちにくそうにしていた。内角を突けるのは評価できる」と話し、野村監督も「いいものを見せてくれたと思う」とほめた。

 セ・リーグには小笠原、阿部(巨人)をはじめ、左の強打者がそろう。左打者に強いところを実戦でアピールし、開幕1軍へ1歩前進だ。「僕は下(ドラフト3位)からのスタートなので、1試合1試合が大事。結果を求めていきたい」。1軍当確ランプをともすまで、さらにアピールを続けていく。

 [2011年2月17日9時40分

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