<オープン戦:横浜2-4ソフトバンク>◇10日◇北九州

 鋭く速く、そして美しい放物線だった。初回、ソフトバンク内川聖一外野手(28)が放った打球が左翼席の最上段に当たって、場外に出た。推定飛距離120メートルの先制ソロ。10年間在籍した古巣横浜との初対戦で、オープン戦初本塁打が飛びだした。

 「1日くらいこういう日があってもいいかな。投手とのタイミングが合ってきた」という球界屈指のバットマンの勢いは止まらない。3回1死二塁では中前適時打を放った。5回には直球を左前へはじき返して出塁し、代走中村と交代。前日まで打率2割台と低調だったが、立花打撃コーチから左足の使い方を助言され、早出特打で修正。3安打2打点、3試合連続安打と、その成果が出た。

 昨季まで在籍した横浜戦で打ちまくった。「古巣を意識しないと言えば、うそになる。お世話になった方もいる。こういう選手になりましたというのは見せられたかなと思う」と浮かれることなく口元を引き締めた。「スロースターターと言われているが、ペースが上がってきたのではなく、常に全力でやっている結果。1打席1打席に集中していくだけ」。古巣に技術の高さを見せつけた安打製造機。もう、このまま突っ走っていくだけだ。【奈島宏樹】