<オープン戦:中日0-3日本ハム>◇10日◇岐阜

 キャンプ中から柵越えを連発して猛アピールを続けてきた日本ハム中田翔内野手(21)に、試練のときが訪れた。中日戦も4打数無安打で、オープン戦打率は1割4分3厘まで下降。「焦りはないです。こんなに打てない選手を使ってくれているので、どんどん振って経験して、いろいろ覚えていきたい」と悔しさをにじませた。

 ただ1人、オープン戦でフル出場を続けている疲労もある。田中打撃コーチは「フォームが崩れているわけではなく、ボールにしっかり反応できていない」と分析。とらえていたはずのポイントに少しのズレが生じ、結果につながらなくなった。4回の2打席目も外の変化球にバットが空を切り、3球三振。ここ3試合で5三振と、ベンチと打席を往復する回数も増えた。

 「悪いときは1球目を見逃しているし、まずは振っていきたい。あとはボールの見極め」。中田は好調時には目立っていた積極性に、修正への活路を求めた。1、2年目もオープン戦で不振に陥り、2軍落ちした過去がある。だが「打てていない中でも内容は違うと思う。開幕へ向けて上げていきたい」。同じ過ちは繰り返さない。【本間翼】