横浜も本拠地開幕戦で地震に見舞われた。7回表ヤクルトの攻撃を迎える前、球場全体を強い揺れが襲った。午後2時47分に試合が中断。横浜スタジアムは、緊急避難場所になった。3億5000万円をかけて張り替えられた人工芝のお披露目の日だったが、その新しいグラウンドめがけて両軍選手、球場関係者がベンチから飛び出して避難。スタンド照明やスタンドが前後左右に激しく動くなど、3756人の観客から悲鳴の声が上がった。両球団と審判で協議し、余震による危険性が高いため、午後3時3分、試合中止がアナウンスされた。

 5回3失点で降板した先発三浦大輔投手(37)は、トレーナー室で右ひじにアイシング中だった。「驚いた。最初はベッドの下に隠れたけど、どうすることもできなくて。こんなに大きい地震は初めて」と慌ててグラウンドへ飛び出した。試合に出ていた二塁手の渡辺は「怖かった。内野スタンドの揺れがすごくて、酔った」と証言。余震が続き、地震から30分後には観客にもグラウンドが開放され、避難措置がとられた。森本は「おじいちゃんが見に来てる」と混雑の中で、高齢の祖父を探し回った。

 両軍選手は余震が落ち着いた約1時間後、ロッカー室に戻り、帰宅の途についた。尾花監督は「息子が近くにいるので、迎えにいってきます」と足早に球場を後にした。12日の楽天戦も中止となった。