<オープン戦:日本ハム2-2阪神>◇20日◇札幌ドーム

 阪神城島健司捕手(34)が、志願の初フル出場で開幕OKを宣言した。日本ハムとのオープン戦に「7番捕手」で先発。当初は7回で交代する予定だったが、8回表に同点に追いついた接戦での経験を重視。自ら希望して、トリプルKとの初合体も果たした。

 城島

 ゲーム勘というのが一番遠ざかっているもの。競った場面で三塁線を空ける、締める、外野手を前に出すとかベンチと自然にやりとりできた。シーズンに入れば当たり前のこと。当たり前のことを当たり前にできないといけない。

 8回は小林宏、9回は藤川とコンビを組んだ。試合は2-2の引き分けで終了。前日19日にはセ・リーグが9回打ち切りを発表したばかり。城島は「選手は与えられた条件でやるだけ。決まったことなので」と話したが、最高の予行演習となった。

 守備で公式戦同様の動きを見せた。4回無死一、二塁では鶴岡がバントした打球を素早く拾い、手術した左足を軸にして三塁に送球し2-5-3の併殺を完成させた。7回には平野が悪送球したボールをカバーして一塁に送球。オーバーランした打者走者を殺す珍しいプレーを見せた。

 城島

 昨日(札幌行きの)飛行機の中で新しいプレーを考えたんです。2時間やることなかったので。いいプレーでしたね。(開幕は)あのトリックプレーができれば、問題ない。

 初のフル出場、しかも接戦で「扇の要」としてゲーム勘を養って、トリプルKとバッテリー結成。城島が一足飛びで開幕への関門を乗り越えた。【益田一弘】