開幕は4番任せろ!
ソフトバンクのアレックス・カブレラ内野手(39=オリックス)が再来日後、初ヒットを記録した。6日、日本ハムとの練習試合(福岡ヤフードーム)で3月21日広島戦以来の4番DHで先発出場。会心の当たりではなかったが、4打席目に中前安打。実戦感覚を取り戻し、古巣オリックスとの12日開幕戦(京セラドーム大阪)へ、再発進だ。
シーズンにとっておきたいヒットだったに違いない。帰り際。赤い縁のサングラスに瞳を隠したカブレラの表情はうかがえなかったが、トークは普段と変わらない。ちゃめっ気たっぷりに振り返った。
「バットは折れたけれどヒットはヒット。(契約メーカーの)ナイキさん、ごめんなさい」。
打ったのは8回の4打席目だった。無死一塁。日本ハム増井の外角スライダーにタイミングをずらされた。だが、豪快スイングで中前に落とす渋い一打。前日は代打出場で三ゴロ併殺打。この日は4番DH出場し、3打席目まで三振、遊ゴロ、三振とまったくタイミングが合っていなかった。練習試合とはいえ、結果が出なければ、調整具合に「?」マークが浮かぶところだったが、丸太のような両腕で強引にHランプをともしてみせた。
「普段よりも長い準備期間があった。トータルで考えれば、時間はたっぷりあった」。
震災を聞いて体調を崩した母を安心させるため、3月22日に自宅のある米国へと緊急帰国。3日に再来日したが、焦りはなかった。2月春季キャンプも初日からフリー打撃に加えてバント練習まで行った。キャンプ中盤には独自調整を託され、室内練習場で打ち込んできた。対外試合に入れば、2本のアーチを放って、パワー健在も示していた。あとはシーズン開幕の12日に備えるだけ。米国帰国中は再び筋力トレに重点をシフトした練習を積み重ねて、この日を迎えていた。
「勝利に向けて100%貢献したい。今までも4番を打ってきたし、4番でなくても打たなければいけない責任はある。これまでと違うのはユニホームだけ」。
豪華布陣の中心に位置する開幕4番スタートを決定づけた。カブレラが今季取り寄せた打撃用グラブの指先に、新しいカラーが配色されている。ソフトバンクのチームカラーでもある黄色。強力ホークス打線を率い、12日には古巣オリックス投手陣に襲いかかるはずだ。【松井周治】



