偉大なOBたちから投げかけられた激励を、力に代える。日本ハムのルーキー斎藤佑樹投手(22=早大)が6日、福岡ヤフードームのブルペンで異例とも言える約90球の投げ込みを行った。通常、先発投手は登板日と登板日の間に2度、ブルペン入りするが、一度に60球以上を投げることはめったにない。本人のたっての希望だった。

 いつものように、早いテンポで次々と投げ込んだ。周囲も斎藤の意志を尊重した。吉井投手コーチは「回復を促すための投球練習で、積極的に体を動かして疲れをとろうという練習。シーズン中にこんなことをしたら壊れるけどね」と苦笑い。それでも、斎藤は「ある程度状態は良かったし、調整法は頭の中にあるので。けっこう汗をかけたので良かったです」と、疲れひとつ見せずに涼しい顔だった。

 5日に早実高(東京)の偉大な先輩であるソフトバンク王貞治球団会長にあいさつした。人目をはばかるように福岡ヤフードーム内でこっそりと、今年1月に東京都内で行われたOB会以来の再会を果たした。技術的な話はしなかったが、間近に迫る本番へ向け、心強いエールをしっかりと受け取った。さらに今回の福岡遠征では、早大OBで「憧れの人だった」という和田の投球を間近で観察し、初めて言葉を交わすこともできた。一流の先人たちから多くの刺激を受けたことが、斎藤を発奮させた。

 9日にもう1度、ブルペンで投げ込みを行う予定。開幕前、最後の実戦マウンドとなる10日イースタン・リーグのヤクルト戦(戸田)でレベルアップした姿を見せつける。【中島宙恵】