打って走って止める!
強い城島が帰ってきた。7日、京セラドーム大阪での練習試合オリックス戦で先発マスクをかぶった阪神城島健司捕手(34)が本塁ブロック、激走からスライディングと左膝手術の不安を過去のものにするハードプレーを連発した。打っても2安打に2度の盗塁刺しのワンマンショー。ジョーがいるから、トラのホームは安全だ。
JOE
IS
BACK。城島が、実戦でのプレーで不安要素を払拭した。輝くような圧倒的な存在感をグラウンドで示した。
(1)本塁クロスプレー
0-0の3回1死三塁で大引が三ゴロ。前進守備で捕球した新井が本塁に送球した。城島は手術した左膝でホームをカバーして、走者森山の猛烈なスライディングをブロック。タッチアウトに仕留めた。三塁ベンチに手をかざし、問題なしをアピールした。
城島
そういう予測できるプレーが怖いんだったら、試合には出られません。怖くないと思った上で(プレーを)やって大丈夫だったというのはいいかもしれないが、怖かったり、危ないと思ったら今の時期にプレーはできません。
(2)三塁スライディング
5回1死からチーム初安打で出塁。俊介の中前打で三塁を狙って激走した。豪快に滑り込んでセーフ。三塁へのスライディングは、昨年9月20日巨人戦で左膝に違和感が出るきっかけとなったプレーだったが、城島は「違います」ときっぱりと否定して続けた。
城島
その時になりましたが、あれが(すべての原因となる)プレーじゃない。今の段階でこわごわプレーすることはないです。
(3)2度の「鬼肩」
自慢の強肩でオリックスの足攻めを完璧に封じた。3回2死一塁から大引の、5回1死一塁から代走野中の二盗を阻止。二塁ベース上にピンポイントで届くドンピシャ送球だった。
城島
捕手の仕事だから。それでもシーズンの阻止率で見れば、半分は走られる。殺せる時も殺せない時もある。ただ自分がホームベースの後ろで被っていて投手が「ランナーをジョーに任せたよ」と言ってくれるような安心感を与えられればいいなと思う。
5回に遊撃内野安打、7回に中前打を放った。4安打完封負けのチームの中で、マルチ安打を記録してひとり気を吐いた。指揮官も正捕手の回復ぶりに信頼感を寄せた。
真弓監督
仕上がっている。(三塁滑り込みも)自分で判断していっているので、そういう怖さもなくなっている。あとは連戦とかそういうところでしょう。
城島
3月25日に合わせているので何かやっとかなきゃいけないということはない。開幕戦で走者を殺せるか、ヒットを打てるか、勝てるか。それはわかりません。野球ですから。ただプロとして準備はできているということです。
ジョーがグラウンド上のプレーで、堂々たる帰還を証明した。【益田一弘】