<ソフトバンク3-2西武>◇15日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクのアレックス・カブレラ内野手(39)が、本拠地開幕戦で左翼席へ豪快にサヨナラ弾を放った。延長11回、西武藤田の沈む球を狙いすまして移籍1号。「2ストライクに追い込まれて、○か×かの大きなスイングを心がけた。決め球がフォークなのは分かっていた」。ホームを踏むと手荒い祝福に身を委ねたが、すぐに分厚い胸を突き出して逆襲。ナインと喜びを分かち合った。

 今季導入された特別ルールの3時間半まで残り3分という時間帯での劇的アーチ。東日本大震災の被災地へ、1打点につき5万の義援金を追加する企画も最高の形でスタートした。「家族を失ったり、家を失った人を見て、何かできないかと思った。本塁打は自分1人の力でしかないが、打点は(ナインの力を合わせることで)多くの支援ができる」。開幕3試合は12打数1安打。この日も8回1死満塁で投ゴロ併殺に倒れたが、豪快な1発でホークスの新たな“家族”になった。