<オリックス5-9日本ハム>◇20日◇ほっともっと神戸

 ついにやりました!?

 オリックスのドラフト1位駿太外野手(18=前橋商)がプロ初安打を放った。2番右翼での先発は初めて。先頭の3回、日本ハム先発のウルフから詰まりながら右前に落とした。高卒新人外野手では52年ぶりに先発出場した開幕戦から13打席目。「やっと出ました。しっかり踏ん張っていいところに落ちてくれた」と、これは喜んだ。

 結果を出せない焦りから右肩が早く開いていたが、下半身を使うフォームが復活。20歳上の北川、朴賛浩らの励ましで、精神面も切り替わっていた。9回無死一、二塁の最終打席は林からの右前打で初打点&初マルチ。ただこれで済まないのは大物の証し?

 1-1の5回1死満塁の守備では稲葉の打球をグラブではじき、後逸した。プロ初失策が適時エラーとなり、走者を一掃。この回の4失点が勝敗を分けてしまった。

 「初ヒットもうれしいですが、そのエラーが邪魔している感じ。自分のミスです。グラブの先でした」。

 待望の安打といらない失策で泣き笑いした“駿太記念日”。試合後は当然、笑顔もなかった。チームは連敗で借金3。ただ黒星の中で大きな経験をした18歳が、その能力を発揮する舞台はたっぷり残されている。【押谷謙爾】