<オリックス5-3西武>◇24日◇京セラドーム大阪

 想定外だった。6回無死一、二塁。オリックス北川の送りバントは西武平野将光投手(27)のほぼ正面に転がった。捕手の上本達之(30)も反射的に打球を追って、本塁を離れた。ボールを一塁へ送って悠々アウト。本来なら投手が打球を捕った時点で、捕手はホームに戻るはず。しかし、無人だった。三塁をオーバーランしていた後藤がそれを見て一気に加速。一塁の浅村は投げようにも投げられず、慌てて戻った上本と交錯しながら後藤が先制のホームに滑り込んでいた。

 上本は「ダメっすね。投げるところをずっと確認してしまった。申し訳ない」と振り返ったが、ボソボソとした口ぶりにショックがにじんだ。フィールディングにやや難がある平野だけに、気になったのか。渡辺久信監督(45)は「エアポケットに入ったのかな」と困惑しつつも「怠慢プレー以外の何物でもない。1点を争う試合でホームをあける神経がね…」と厳しい言葉で奮起を促した。

 打球を捕った平野はボールを握り直していた。鈴木内野守備走塁コーチは「ジャッグルした分だけランナーに(進む)間を与えてしまった」と分析したが、最後は「ホームを死守すべきキャッチャーが…。あんまり見たことがない」と首をひねった。

 平野との好相性を買われての今季初スタメンマスク。苦心のリードで引っ張っていたが、痛すぎる先制点を献上して帳消しとなってしまった形だ。「ああいうミスが出てるようじゃ勝てない」と渡辺監督は顔をしかめた。これで再び同率5位に並ばれた。前日に連敗を5で止めたものの、チームは勢いに乗り切れないでいる。【亀山泰宏】