<楽天3-5日本ハム>◇24日◇ほっともっと神戸

 佑ちゃんから猛打賞だ!

 楽天山崎武司内野手(42)が止まらない。日本ハム先発のルーキー斎藤佑樹投手(22)から2号ソロを放つなど3打数3安打。チームは敗れたが、個人勝負では貫禄を見せつけた。開幕からの連続試合安打の自己記録を「12」まで更新。師弟関係が復活した星野仙一監督(64)への恩返しを誓い突っ走っている。一方、斎藤は2本のソロを浴びながらも6回3失点と粘投し、17日ロッテ戦に続き2連勝を飾った。

 若者には厳しさを教えないといけない。球界を沸かせる注目ルーキーに、42歳山崎がプロの洗礼を浴びせた。「この世界に入って25年になるけど、向こうは22歳。まだ生まれてないし、形もない時から野球をやっとるわけだからね。対戦できることを幸せに感じて、負けるもんか」と語る名古屋弁には、まだ試合直後の熱がこもっていた。

 若い気持ちと、経験に裏打ちされた熟練の技術で、斎藤を打ち崩した。2点を追う2回。3球続いた直球を軽々と左翼席へ運んだ。シュート気味の136キロ内角球に鋭く反応。10試合ぶりの2号ソロで反撃ののろしを上げると、止まらない。2打席目はスライダーを三遊間へ。3打席目は打ち取られた高い飛球が、投手と捕手の真ん中にちょうど落ちる内野安打。運も引き寄せ、今季初の3安打猛打賞を決めた。

 かつて汗だくになって打ち込んだオリックス合宿所「青濤館」で試合前、入念なシミュレーションを行っていた。部坂(へさか)打撃投手に「次は佑ちゃんのスライダーを頼む」と注文。予想以上の鋭い変化に「おい、佑ちゃんよりいいボールじゃねえか」と冗談めかしながら、軌道を確認。直球と交互に投げさせ、次々と快音を響かせた。前回対戦で「真っすぐがたれるのが持ち味。低めのボールになる変化球を振らなきゃ、なんとかなる」のイメージ通りだった。

 春先はスロースターターだが、今年は別人だ。開幕から連続試合安打は「12」まで伸びた。連続試合安打は95年の15試合が自己記録だが、開幕に限れば98年の8試合が最多だった。中日時代に師弟関係にあった星野監督に再び恩返しすべく、バットで、全力疾走で応えている。闘将も「42歳におんぶに抱っこじゃいかんのだがな。よう走るし、スタートから頑張ってくれとる」とうなる奮闘ぶりを見せている。

 節目となる400号まであと7本。勝利にはつながらなかったが「明日があるさ!」が、切り替えがうまいベテランの好きな言葉だ。息子ほど離れた斎藤との勝負に圧勝。不動の4番を任される42歳が、まだまだの健在ぶりを示した。【柴田猛夫】