<ロッテ12-1オリックス>◇27日◇QVCマリン

 ロッテの「つなぎの打線」が真価を発揮した。オリックス投手陣から11安打を放ち大量12点を奪取し連勝。昨季の日本一を勝ち取ったお得意の集中打で、安打を打った4イニングはすべて得点が入るという効率の良さだった。打っては打線が今季初の2ケタ得点、投げては先発唐川侑己投手(21)が自己最多の12三振を奪う力投で、チームも4試合ぶりの貯金生活に入った。

 11安打のすべてが12得点につながった。ロッテが安打を放ったのは2、3、7、8回だけ。そのすべてで得点が記録された。残りのイニングはけん制死もあり3人で攻撃を終了。驚くほどの効率?

 で、13試合目にして今季初の2ケタ得点を記録した。「今季初といっても、まだ10試合が終わったぐらい。いろいろなことがありますよ」。試合後の西村徳文監督(51)は控えめに言葉を選びながらも、頬は緩みっぱなしだった。

 2回の先制点は2死から大松が出塁。里崎の四球を挟んで、神戸、今江、岡田が3本の安打を連ね、4点を奪った。「2死から得点できたのが大きかった」(西村監督)。試合の流れをつかんだ4安打は、いずれもセンターから逆方向への打球。先制打の神戸は高めの直球を強振せず、センターにはじき返した。2点適時三塁打の今江も「ギュウ(神戸)がつないだので、僕もつなげようと思った。食らいついた」と、外角低めに落ちるフォークを右中間に運んだ。

 日本一になった昨季を思い出させる「つなぎの野球」は、強風が呼んだ。QVCマリンには今年一番の強風が吹き荒れた。センターからバックネット方向に最大13メートル。バックネット裏のスタンドで跳ね返る構造だが、低い打球を放たない限り打者にとっては完全な逆風になる。

 3回、右中間に本拠地での今季1号を放ったサブローは、ある工夫をした。いつもは親指2本分を余してバットを握るが、2・5本に広げた。「風の影響で打席でもバランスが崩れる。投手の球も動く。コンパクトに振ることで、まずバットにボールを当てないと始まらない」。強振は強風の敵。サブローだけではなく、すべての打者に共通した認識があったからこそ、逆方向の安打が多かった。

 「無駄打ちなし」の勝利で、チームは4試合ぶりの貯金を取り戻した。「つながりが出てきたね」とサブローは満足そうに言った。勢いに乗った打線は簡単には止まらない。【鈴木良一】