<ソフトバンク3-0西武>◇14日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクの大砲アレックス・カブレラ内野手(39)が史上最速の350号だ。2回。西武岸の外角高めに抜けたチェンジアップを仕留めた。弾道の低いライナーで、バックスクリーン右へ。通算1169試合目での節目弾。王手をかけてから11試合目。少しだけ足踏みした。一塁ベンチで自らを指さしながら、日本語で叫んだ。
「ヘタクソ!」。
それでも従来記録を大幅更新し、笑顔だった。
「これまでの最速記録も自分が塗り替えてきたのは知っていた。明日から400号を塗り替えるためにやるよ」。
自らパワーを注入していた。「今朝、チキンを包んだパイを自分でつくって食べたんだけど、そのおかげかな」。もちろん、グラウンドで試行錯誤は欠かさない。打率2割を切る不振に苦しんだ。打席ごとで構えを変え、バットを変えたときもある。前日は両手とも素手で打席に入るシーンもあった。「打席での集中力も上がってきた。スイングもいいスイングができはじめた」。完全復調まであと1歩だ。
「野球の華は本塁打だと思う。自分は打者を見て野球を楽しんできた」。
ベネズエラの生家から車で30分ほどの地に、豪快アーチで魅了してくれた人がいた。アスレチックスなどで活躍し、米メジャー251本塁打のトニー・アーマス外野手。10代のころに81、84年のア・リーグ本塁打王アーマスにあこがれた。ウインター・リーグで打撃コーチとして指導を受けた。最速400号への再発進となる351号も、きっと、ホークスファンを引きつける豪快弾に違いない。



