<阪神0-2ソフトバンク>◇4日◇甲子園

 投手に打たれるわけにはいかない。ソフトバンク杉内俊哉投手(30)は、燃える思いを胸に秘めた。0-0の7回2死満塁。阪神ベンチは代打でなく、先発の能見をそのまま打席に送ってきた。3球ファウルで粘られ、7球目。124キロの外角スライダーで、10個目の三振を奪った。左拳を握りしめ、小さく振りおろした。

 「いや~、良かった。力負けはしないようにと思っていた。投手に対して投げにくさはあった。すごく粘ってきたから」。8回にもう1つ三振を重ね、この日は11K。通算45度目の2ケタ奪三振は、レッドソックス松坂に並ぶ歴代5位だ。甲子園は、鹿児島実3年夏の2回戦で、横浜高の松坂と投げ合った思い出の地。特別な球場の1つだが、プロ入り後は05年5月31日の阪神戦で完封勝ちして以来、勝てていなかった。胸に期するものがあった。

 「毎年のように、ここで投げていますから。(阪神ファンの大声援は)別に気にならなかった」。今季、最もクリアしたい記録は、松坂が日本で挙げた通算108勝という。「大輔の記録は絶対に超えたい。そこを狙いたい」。今年1月、あらためて目標を掲げていた。通算勝利を98とし、あと10勝に迫った。【奈島宏樹】